法螺貝の網袋

昨日は、法螺貝の網袋づくりを仲間とやりましたがかなりの時間をかけています。そもそも現代は機械編みの方法なども増えて、人の手が入らないことで時間を短縮し経済効率を優先していきます。しかし、むかしは冬の間や、少し時間が空いた時に、コツコツとみんなで手作業にてつくりこんでいました。それが喜びでもあり、仕合せなことでもありました。

利益から考えると、時間がかかりすぎることやそんなに大量生産する必要のないものであれば一般的な経営者はそれをやろうとは判断しません。よくそのような取り組みは個人の趣味だとも言われます。しかし実際に個人の趣味でも、それが多くの人たちのお役に立つものがあります。経営的には利益がでなくても、それが一人の人間を救うほどに効果があるものもあります。そういうものをお金にならないからと全部やめてしまえば、この世の中はとても貧しくなっていきます。

そもそも貧しいというのは、金銭を持っていないことだけをいうのではありません。そして豊かさというのも何でも自由に手に入ることだけを言うのではありません。金銭などの物差しを少し手放してもう一度、この世の仕組みを観てみたら動植物たちや虫たちは金銭を持っていません。そこに貧富というものはありません。自然と結ばれているところにいると花が咲けば虫が集まってきます。それだけで豊かです。つまり豊かさというのは、あるがままであること、自分らしくいること、そして心を開いて心のままに行動することの中にもあります。

話を法螺貝の網袋に戻せば、仲間と一緒に指先を使って編んでいくのは仕合せなことです。一編み一編み編み込んでは、時には間違えて解きやり直します。お互いに編んだものを観ながら一緒に学び合います。時には絡まったものをほどき直してまた時には、ちょうどいいところで切って結びます。そして法螺貝を包み込み守る網袋を完成させていくのです。

人生というのは、この網袋に似ています。私たちはご縁によって結ばれ、そしてご縁に包まれていることによって今の生を支えられます。特に大切なところは深く厚く編みこまれています。

私が持っている網袋の一つは、法螺貝のメンターからいただいたものです。それを藍染で染め直して今でも大切に使っています。網袋を大切にしていくことは、ご縁を大切にしていくことです。

引き続き、指先から丁寧な暮らしフルネスを味わい子どもたちに古来からの智慧と真の豊かさを伝承していきたいと思います。

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