心の伝承

先日から盂蘭盆会の準備で場を調え、落雁をつくり菊花のお供えをしています。元々は釈迦の弟子、目連のお母さまの苦しみを解き放つためにはじめられたともいわれますがそれが長い歳月を経てこの日本でも仏道の伝来とともに継続している行事です。

よく来客があるのでおもてなしすることが多いので、いつもとやっていることはほとんど変わりません。それが祖先をお迎え、共にゆっくりと心穏やかに過ごし、いのり送り出すという具合です。

そのために場を調え、心を落ち着かせ、法螺貝やお経、お線香を立ていのります。

しかしこの時間があることで、自分の中にあるご先祖様や今も一緒に生きている霊魂の存在を感じます。時間というものは、誰にも平等ですがどのような意識で過ごしているのかでその時間の質は全く異なります。

一年の中で、この盂蘭盆会をどのような心で過ごすのか。

私にとっては、欠かすことのできない心の栄養になっています。

また家祈祷といって、祖霊をお迎えするために家や場を調えていきます。床の間には静寂と徳の薫りが満ち、凛とした空気が宿ります。

日本人でよかったと感じる懐かしい風景です。

子どもたちや子孫へ、心の伝承を続けていきたいと思います。