継承と伝承というものがあります。継承は、権利や財産を含め今まであったものを受け継ぐことです。しかし伝承は、受け継ぐだけでなくそれを次に伝えるという使命があります。継承した上で伝承をするというのが本来の姿でしょう。しかしそのまま伝承するというのは簡単ではありません。
時代背景が刻々と変化する中で価値観も新たな発明品も増えて環境が変わります。むかし当たり前だったことが次第に珍しいことになり、便利さや効率さ、金銭的な価値観が入ってくるとかつてのように知恵を時間をかけてじっくりとゆっくりと取り組むこともなくなります。
常に今を温故知新し続けて本質を保つ努力や精進を続けなければ継承も伝承もできなくなります。つまりこれは継続の智慧と仕組みの話なのです。@
例えば、文化的な価値のある建築などを継承するとします。経年変化で建物は必ず壊れ修繕が必要になります。あるいは壊れようにお手入れが必要です。その費用や労力はかなりのものです。そしてその建物に纏わる歴史などを伝承していく必要があります。これは伝承する側の意志や信念が必要です。そうやって代々、次世代へと結びつながれていく中で智慧もまた残ります。
人類はそうやって後世に体験したことの智慧をみんなで残して生き延びてきた歴史があります。それぞれに大切だと思うものを信念で守り続けてきたのです。
東日本大震災のときに、津波が来ない場所に石碑があり避難訓練をする伝統の村がありました。そこは日々の訓練を通して、石碑に祈り津波対策をしていたことで大勢が助かります。もしこの知恵を継承もせず伝承もしなければ、多くの子孫たちが犠牲になるのです。
伝統も伝承も継承も、これを後世へつなぐ必要があってはじまるのです。まさに智慧のバトンです。
時代が変わっても、その大切な志や思いが受け継がれていくように真摯に伝承を続けていきたいと思います。我こそは食の伝承者と思う人はぜひご参加ください。
